中小企業で経営者には事業承継問題を後回しにしている人が多く、周囲がやきもきしたり手遅れになってしまったりしている。ところが、社長がいつから年金を受け取りたいかとか、役員退職金をいくら受け取りたいか、といった話題(自分が退任した後の収入に関する話題)で水を向けられると、「○年後のありたい姿」から遡って「今、何をすべきか」に考えが至り、事業承継計画の立案や実現に向けた行動を開始する社長が多いそう。本書は、こうした社長の年金・退職金相談対応をきっかけとして、希望する年金・役員退職金の受給に向けた準備(役員給与設定変更シミュレーション、相談対応等)と、事業承継初期相談対応(計画立案等)について、どのように進めればよいかを解説している。