経営学説の歴史は、経営を巡る主要概念の意味内容の変遷史であるとも言える。それらの主要概念は、経営学説の基礎に組み込まれ、当該の時代の経営学説の特徴を生み出してきた。本論文集は、経営学説の中心的な概念である企業と労働の2つを取り上げ、その内容の変遷史の議論と討論の成果を編集することによって、経営学の展開史に光を当てる。巻頭の言(勝部伸夫)第1部 趣旨説明 経営学の『概念』を問うー現代的課題への学史からの挑戦ー(第9期運営委員会)第2部 経営学の『概念』を問うー現代的課題への学史からの挑戦ー 1 経営学の「概念」を問うー現代的課題への学史からの挑戦ー(藤沼 司) 2 批判的実在論からみた「企業」概念の刷新(坂本雅則) 3 21世紀の企業観ーグローバル社会におけるcorpus mysticum-(中條秀治) 4 経営学における労働概念の考察ー労働から仕事・キャリアのマネジメントへー(庭本佳子) 5 日本における「労働」概念の変化と経営学(澤野雅彦) 6 経営学の「概念」を問う:経営学史研究の課題ーシンポジウムを顧みてー(吉原正彦) 7 改めて「企業」概念を問うー坂本報告と中條報告の討論者の視点ー(水村典弘) 8 現代的課題への学史の挑戦と『労働』概念ー庭本報告と澤野報告に対する討論者の視点ー(風間信隆)第3部 論 攷 9 ペンローズの企業成長理論と「資源・能力アプローチ」(黃 雅雯) 10 ワーク・モチベーション研究の再検討(貴島耕平) 11 組織間関係論の淵源(西村友幸) 12 経営学における「意識」の存在論的探究ーバーナード組織概念からの考察ー(河辺 純)第4部 文 献 1 経営学の「概念」を問うー現代的課題への学史からの挑戦ー 2 批判的実在論からみた「企業」概念の刷新 3 21世紀の企業観ーグローバル社会におけるcorpus mysticum- 4 経営学における労働概念の考察ー労働から仕事・キャリアのマネジメントへー 5 日本における「労働」概念の変化と経営学 6 経営学の「概念」を問う:経営学史研究の課題ーシンポジウムを顧みてー第5部 資 料 経営学史学会第27回全国大会実行委員長挨拶(石嶋芳臣) 第27回全国大会を振り返って(柴田 明)