ドラッカーの『断絶の時代』から50年、今や新たな<断絶の時代>がやってきた。それはリーマン・ショックとトランプ政権およびコロナ禍によって、それまでの市場原理主義的な新自由主義の限界が明らかになったからである。経営経済学と経営管理論および行政管理論をルーツとする経営学こそが、新たな<断絶>に対処する理論的課題に答えなければならない。はじめにー新自由主義を超えてー序論 現代の学としての経営学第1部 現代経営学の位置と意義ー資本・組織・知識ー第1章 現代経営学の潮流と限界ーこれからの経営学ー第2章 グローバル時代における経営学批判原理の複合ー「断絶の時代」を超えてー第3章 経済学を超える経営学ー経営学構想力の可能性ー第3章 補論 新制度派経済学の未来ー丹沢報告の討論者の視点からー第4章 現代資本主義と株式会社ー個別資本の3循環と企業統治ー第2部 ドラッカー研究と現代ー断絶の時代ー第5章 ドラッカーの思想と理論第6章 ドラッカーの現代企業論第7章 ポスト資本主義社会と組織第8章 企業家機能と官僚制化に関する一考察ーシュムぺーターの企業家機能陳腐化論をめぐってー第9章 ドラッカーの保守的革新論第10章 初期ドラッカーの研究についてー井坂康志『P・F・ドラッカーーマネジメント思想の源流と展望ー』を中心としてー第11章 非営利組織のミッション経営ー島田恒『非営利組織研究ーその本質と管理ー』をめぐってー第12章 学校経営のミッションードラッカーの経営思想を中心にー第2部 付録 マズローのドラッカー批判第3部 バーナード研究と現代ー経営者支配の管理構想ー第13章 組織規範を超えるものは何かーW. G. Scott and D. K. Hart, Organizational America, 1979.〈寺谷弘壬監訳『経営哲学の大転換』1981 年〉を中心としてー第14章 アメリカにおけるバーナード研究のフロンティアーWilliam G. Scott の所説を中心としてー第14章 補論 日本における経営者国家とバーナード理論第15章 行政組織における価値の問題ー目標管理の可能性をめぐってー第16章 バーナードの管理過程論をめぐってー生誕百年記念大会に寄せてー第17章 組織の「経済」的分析についてーバーナードとウィリアムソンー第18章 バーナード理論と経営者支配のパラダイムー企業統治論から見た『経営者の役割』-第19章 バーナード理論と企業経営の発展ー原理論・類型論・段階論ー第20章 バーナード理論の実践的意義に関する一考察ー新たな価値観を生む民主的管理実践を目指してー第4部 フォレット研究と現代ー統合の原理ー第21章 フォレットとヘーゲルー『新しい国家』を読んでー第22章 フォレットのリーダーシップ論ー衆愚政治とプラトニズムの間ー第23章 フォレットの経営者論ー職能・育成・正当性ー結論 現代経営学の課題付録 W・G・スコットの「経営学史研究の目的と意義」