過去4世紀における科学と哲学の諸相からフォレット経営思想を問う。すると,そこに「一人称の経営学」という解釈学的な方法が浮かび上がる。現代の経営学は科学色を強めるが,本書は科学志向の「三人称の経営学」と哲学志向の「一人称の経営学」との建設的対立を目指す。プラグマティズム的に言えば,これからの経営学に必要なのは両者の対話である。序章 解釈学的経営思想の視座 第1部 フォレットの基本的スタンス第1章 フォレットの生涯とその時代第2章 フォレット経営思想における組織と管理の基本概念 第2部 フォレットの哲学的基礎第3章 フォレット経営思想とドイツ観念論哲学ーフィヒテ,ヘーゲルとの関連ー第4章 フォレット経営思想とプラグマティズムージェームズとの関連ー第5章 フォレット経営思想と有機体論ーホワイトヘッドとの関連ー第3部 フォレットの経営思想と解釈学第6章 フォレット経営思想の解釈学的特性ー機能の概念をめぐってー第7章 フォレット経営思想とコミュニタリアニズム第8章 フォレット経営思想と物語論第9章 物語論的経営思想の世界観第10章 解釈学的経営思想の現代的意義終章 解釈学的経営思想の展開