有機体的広告論とは、創造的な広告活動を行うための、これまでとは異なる広告に対する思想/考え方、そしてそれを基にした広告手法である。その考え方は、この社会に関わる多様な事柄を取り入れ、そのプロセスの中でひとつの考えに統合していくことを意味する。各章とも表現やメディア、取引、教育と幅の広い領域をカバーしているが、これまでの広告論の文献では取り上げてこられなかった内容である。長年広告と寄り添い、共に歩んできた著者が、創造的な広告活動を行うためにもって欲しいと思う思想、そして学ぶべき事柄を厳選し論じる第1部 有機体的広告論の思想 1章 有機体的発想、プロセスの重要性(ホワイトヘッドの思想から) 2章 直観の否定とアブダクションからの発想(パースのプラグマティズムから) 3章 対立から統合へ(フォレットの思想から) 4章 ロジカル・デザイン・アート思考から有機体的思考第2部 有機体的広告戦略論 5章 有機体的広告戦略開発 6章 多様な広告表現の整理 7章 消費者インサイト力を身につける方法 8章 消費者インサイトとビジネス・インサイトそしてヒューマン・インサイト 9章 メディア・プランニングの定義と研究そして現状 10章 メディア・プランニングの理論と現在への応用 11章 創造的メディア・プランニング 12章 エンゲージメントと「共視性」第3部 有機体的広告取引 13章 デジタル時代の新たな取引システムの必要性 14章 日本の広告主と広告代理店の取引の特殊性 15章 広告代理店への報酬システムの概要 16章 新たな広告取引の方向性 補講 有機体的広告教育論