前著から6年、おかげさまで本書は改訂を迎えました。本書の目的は、「プログラミングの楽しさ」を伝えること。昔は、手軽に趣味で始められたプログラミングも次第に複雑化し、いまでは、その道のプロフェッショナルでなければ扱えないものになってしまいました。しかし、本来プログラミングとは、もっと気軽で楽しいものです。本書は、プログラミングがまったくはじめてという人に向けて、プログラミングの考え方、プログラムの入力や実行の仕方などを、順を追って説明します。そして、「数当てゲーム」「ウィンドウで円や四角、三角を動かす」というようなビジュアルで楽しく、実際に動く題材を作りながら、プログラミングの書き方を学んでいきます。今回の改訂では、いま流行の機械学習を使った「画像認識」も扱います。写真のどこに何が写っているのかがわかるAIプログラムです。一般的なモノの識別だけでなく、カスタムな画像も学習できるので、このプログラムを応用すれば、たくさんの写真の中から「友達の顔が写っているものだけを探し出す」など実用的なこともできます。本書では、掲載しているプログラムのサンプルを提供しています。できれば手を動かして、実際に動く様子を見ながら進めていくことをお勧めします。そして、「この部分を少し変えるとどうなるのだろう」など、好奇心を持って少し改良してみてください。そうすることで、より理解が深まるはずです。本書がプログラミングを始めるきっかけとなり、そしてプログラムの楽しさを伝えることができたら幸いです。(「はじめに」より)