特集:実践!ブランディングデザインの成功法『ブランディング』という言葉が日本に定着したのは1990年代後半から2000年頃と言われている。それは、現代の日本経済に起きている構造的変化も含めて必要性が生まれたからだ。企業を取り巻く環境はインターネットの登場により激変した。大企業であろうと個人であろうとグローバルに情報が発信できて、あらゆる情報はフラット化してしまう。企業は生き残りを賭けた事業再生のため、あらゆる手法を用いて試行錯誤を行わなければならない時代になった。『ブランディング』は「企業価値」を高める戦略概念のひとつだが、この「価値」はバランスシートには決して現れない無形のモノだ。だからこそ、消費者の頭の中に生まれるブランドイメージという「無形の価値」の構築に現代のデザイナーが必要なのだ。今回の特集では、ブランディングデザインにスポットを当て、理念や理論をはじめ書体やCIまでの注目すべき『ブランディング』の考え方を特集することで、成功するブランディングデザインの手法を検証していく。