本書は、データマイニングが使われる現場であるビジネスシーンを意識し、実際にデータマイニングを使った企画を立案できるようにすることを目指している。そのため、データマイニングそのものの説明や解説は、最新のツールであるIBM SPSS Modelerの操作手順等を説明するなどしているが最低限で、むしろ、そのビジネス活用の前提となる、経営戦略やマーケティングの関連理論の解説を丁寧に行っている。そして、いくつかの典型的な活用シーンを想定し、データの作成やモデルの構築から、実際の解決手法を提示している。大学の教科書を意識して書かれているため前提となる知識は不要で、経営学やマーケティングの考え方を丁寧に記述しているためIT技術者、また、具体的にデータマイニングの活用を考えている実務者の方におすすめ。2010年刊の第一版の増補改訂版。