データ解析とレポート作成の再現性を高めよう。その先には、ボスの笑顔が待っている。RStudioを使いこなそう。その先には、旨いお鮨が待っている。Rマークダウンをマスターしよう。その先には、明るい未来が待っている。 本書はRによる再現可能なデータ解析とレポート作成を身につけるための一冊である。Rがデータ解析のデファクトスタンダードとなった現在,Rの使い方やRによるさまざまなデータ解析手法についての情報は数多く入手できる。しかしどれだけ立派なデータ解析であっても,結果が再現できなかったり,間違いだらけだったり,時間がかかりすぎて完成しなかったりしたら,価値は半減である。 本書ではRStudioとRマークダウンについての解説を通して,再現性と信頼性を高め効率を上げるような「データ解析とレポート作成というプロセス」について解説している。データ解析に携わるすべての人に,再現可能性の意義を学び,RStudioとRマークダウンによる再現可能なデータ解析とレポート作成を日々の習慣としてほしい。Chapter 1 再現可能性のすゝめ1.1 アドホックなデータ解析とその問題点1.2 Rスクリプトの導入とその問題点1.3 再現可能なデータ解析とその問題点1.4 Rマークダウンによる再現可能なレポート作成1.5 再現可能なデータ解析とレポート作成のメリットChapter 2 RStudio入門2.1 RStudioとは2.2 RStudioのダウンロードとインストール2.3 はじめてのRStudio2.4 まずはRStudioを動かしてみよう2.5 RStudioでの作業パターン2.6 タブの紹介2.7 ツールバー2.8 メニューバー2.9 Windowsでの日本語の利用Chapter 3 RStudioによる再現可能なデータ解析3.1 Rスクリプトによる解析3.2 はじめてRスクリプトを使うためのチュートリアル3.3 プロジェクト機能を利用する3.4 データの読み込みの自動化3.5 解析結果の保存の自動化Chapter 4 RStudioによる再現可能なレポート作成4.1 再現可能なレポートづくりを目指そう4.2 Rマークダウンによるレポート作成:最初の一歩4.3 コードの記述と動作の制御4.4 ドキュメントの記述4.5 YAMLヘッダによるレポートのメタデータ設定4.6 レポート作成の実行4.7 Rマークダウン編集サポートツール4.8 Rスクリプトからレポート作成Chapter 5 Rマークダウンによる表現の技術5.1 さまざまな形式のレポート作成5.2 bookdownによる書籍の作成5.3 flexdashboardでエッセンスを伝える5.4 htmlwidgetsによるインパクトのある可視化5.5 表を極めるー正確さと効率の両立5.6 文献目録の作成Chapter 6 再現可能性を高める6.1 バージョン管理システムによる解析プロジェクトの管理6.2 再現できる環境づくり:packrat編6.3 パラメータ付きRマークダウン6.4 R以外の言語エンジンの利用6.5 外部のRマークダウンとRスクリプトの読み込み6.6 Rマークダウンで後ろ向き参照Chapter 7 RStudioを使いこなす7.1 RStudioのオプション7.2 コード補完機能7.3 コードスニペット7.4 コードの診断7.5 RStudioによるデバッグ付録A マークダウン記法付録B チャンクオプション索引