▼第1話〜第6話●主な登場人物/堤直人(デザイン会社勤務。38歳。妻と別れ、息子の虎夫とふたり暮らし)、堤虎夫(小学3年生。8歳。体が弱く、いじめられっ子)、畔上早苗(小料理屋の女将。直人に想いを寄せる)●あらすじ/5年前に妻と別れて以来、息子・虎夫を男手ひとつで育てている堤直人。現在8歳の虎夫は、小児喘息を患ってはいるが日常生活に問題はなく、親子関係もいたって良好だ。ところがある日、直人は下校中の虎夫が同級生からカバンをもたされて、イジメに遭っている現場を目撃してしまう。その夜、直人がそのことを話しかけても、虎夫は答えないまま眠ってしまい、気晴らしのため直人が飲みに出かけると…?(第1話)●本巻の特徴/5年間、息子を育てることに奔走してきた父親が出会ったひとりの女性。彼女に教わった「鰯の煮付け」を息子が喜んで食べたことから、父と子、そしてこのふたりを見守る女性の物語は進んでいく…。弘兼憲史が“父親”をテーマに描いた感動作、待望の文庫化!