緻密なアーティキュレーションが大きなうねりを生むベートーヴェン。交響曲全集[1]:交響曲第1番、第2番、第7番今ヨーロッパで熱い注目を浴びる指揮者アントネッロ・マナコルダ。トリノで生まれ、名手クレバースやグッリに学んだヴァイオリニストとしてスタート。アバドの片腕としてマーラー室内管やルツェルン祝祭管のコンサートマスターとして活動後、指揮者に転向。2011年からはカンマーアカデミー・ポツダム(KAP)首席指揮者として、この室内オケを瞬く間にヨーロッパ有数の団体へと成長させています。 弦楽パートにはピリオド奏法を、金管楽器とティンパニには古楽器を採用し、溌剌とした生命力と歌心に富む演奏が繰り広げられ、弦楽パートを中心に精緻なアーティキュレーションが施されているのもヴァイオリニスト出身ゆえ。シューベルト、メンデルスゾーンの全曲演奏・録音を完成させてのベートーヴェン交響曲全集の第1弾で、2024年に完成予定。極めて情報量が多く作品が新たな輝きを放つかのようです。 全集のアートワークにはヨーロッパで活躍するアーティスト、ヨリンデ・フォークトの作品が使われています。 アントネッロ・マナコルダは1970年トリノ生まれの指揮者。ヴァイオリニストとしてスタートし、1997年アバドとともにマーラー・チェンバー・オーケストラを創設、2005年までコンサートマスターを務め、その後指揮者に転じ、欧米の一流オケ・歌劇場で指揮。2010年〜カンマーアカデミー・ポツダム首席指揮者。「ベートーヴェンの交響曲全集を録音しようとする者は誰もが、『その必要はあるだろうか』と問うことになります。だから私たちは待ったのです。6〜7年前、ポツダムである週末に一気に9曲を演奏しました。演奏の準備に必要な集中力のことを考えると、短い間に一気に演奏する必要がありました。それは得難い経験で、いつか録音したいとも思っていました。シューベルトの交響曲全曲は、ベートーヴェンよりは数が少なく、すぐにとりかかることができました。メンデルスゾーンはさらに全集が少なかったから躊躇はなかった。今年は私がKAPに来て12年目。今やベートーヴェンのための時が熟したのです。全集の第1弾は交響曲第1番・第2番と第7番で、パンデミック中にセッションで収録しました。屋内でオーケストラとしての演奏が許可されるや否や、すぐに始めました。私たちが録音するときは、何らかの意見を表明するのではなく、疑問を投げかけるのです。リハーサルでは初めて作品を見るように臨みます。プロデュースはクリストフ・フランケに担ってもらいました。彼はまるでピアノで連弾しているように意思疎通が図れるのです。セッションでは細かな収録を行いましたが、その中でごく少ない知人を招いてコンサートのように通しで演奏しました。作品のコンセプトを理解するうえで、これがとても大切でした。」〜アントネッロ・マナコルダ(輸入元情報)【収録情報】Disc1ベートーヴェン1. 交響曲第1番ハ長調 Op.212. 交響曲第2番ニ長調 Op.36Disc23. 交響曲第7番イ長調 Op.92 カンマーアカデミー・ポツダム アントネッロ・マナコルダ(指揮) 録音時期:2021年12月2,3日(1) 2020年12月6,7日(2) 2020年10月31日〜11月2日(3) 録音場所:ベルリン、ピエール・ブーレーズ・ザール(1) テルデックス・スタジオ(2,3) 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション) レコーディング・プロデューサー:クリストフ・フランケ レコーディング・エンジニア:ユリアン・シュヴェンクナー(1)、ルネ・メラー(2,3)Powered by HMV