注目を集めている若手打楽器奏者・西久保友広による委嘱作品。「西久保友広 マリンバ・リサイタル」(2015年11月10日、トッパンホール)にて初演された。委嘱・初演者の優れた演奏技量も相まって、本作品は好評を博し、繰り返し再演されている。鍵盤打楽器マリンバの特性が最もよく発揮されるように構成された躍動感あふれる独奏曲。タイトルの「SPARKS」は、スフォルツァンドで炸裂する和音を表現した「閃光」とか「火花」を意味する。単一楽章9分の作品で、トレモロ、アルペッジョ、グリッサンド等を多用したゆったりした楽想と、リズムと運動性を重視したアレグロの楽想が交互に現れる構成になっている。全編を通して和音の火花を散らしながら、徐々に高まり交錯しつつアレグロのエンディングに集結してゆく。SPARKS