これは、彼女が彼女を殺すための物語。この世界には、異世界の日本から『迷い人』がやってくる。だが、過去に迷い人の暴走が原因で世界的な大災害が起きたため、彼らは見つけ次第『処刑人』が殺す必要があった。そんななか、処刑人のメノウは、迷い人の少女アカリと出会う。躊躇なく冷徹に任務を遂行するメノウ。しかし、確実に殺したはずのアカリは、なぜか平然と復活してしまう。途方にくれたメノウは、不死身のアカリを殺しきる方法を探すため、彼女を騙してともに旅立つのだが……「メノウちゃーん。行こ!」「……はいはい。わかったわよ」妙に懐いてくるアカリを前に、メノウの心は少しずつ揺らぎはじめる。GA文庫大賞、7年ぶりの《大賞》作品!ーーこれは、彼女が彼女を殺すための物語。