後世に語り継がれる伝説の女官吏「黒猫金庫番」こと蔡月花。彼女は今猛烈に困っていた。後宮費の半減か、戸部尚書の柏偉光との結婚か。海千山千の後宮妃たちを相手に半減は難しく、仕事が楽しいので結婚はまだしたくない。さらに追い打ちをかけるように「皇帝が月花を妃にしようとしている」という噂が流れ、妃たちから嫌がらせをされる。そんな中、若い妃が井戸に落とされる事件が起こる。月花は容疑者にされ後宮は不穏な空気に包まれるが……。「一銭を笑うものは、一銭に泣くのよ!」身に振る火の粉は自分で払う、黒猫金庫番の伝説は、まだはじまったばかり。