あなたの死に様、かなえます。職業:事件現場清掃人仕事:誰にも看取られずひとり亡くなった者たちの、この世に生きた痕跡を完全に消し去ること。「事件現場清掃とは、その人の死に至るまでの人生を追体験するような仕事です。そういう意味では、どの現場も決して生やさしいものではありません。そんな中でも、私自身がもっとも苦しい思いをした現場のお話をしましょう…」東日本大震災、度重なる災害、そして新型コロナ禍…不安と孤独に蝕まれる現代の日本で、心ならずも倒れた部屋の主たち。その”痕跡”から見えてくる、壮絶な生と死と、愛の物語。閲覧注意!本物の“事故物件”の間取り図・写真を多数掲載!プロローグ 〜死者のエネルギーが残る、ある殺人事件現場より第1章 行旅死亡人ーー誰ひとり偲んでくれる人がいない孤独者の死身元不明の死者「行旅死亡人」/人を殺す部屋/死者が引き起こす怪現象/新型コロナウイルスがもたらしたもの第2章 自ら命を絶つ人ーーからだの寿命とこころの寿命遺族のやるせなさ/浴室の10円カミソリ/「恨み」と「謝罪」/記憶を消すための特殊清掃第3章 生きづらさの果てにーー不安が精神を蝕む現場から見えてくる「精神疾患」/紐で囲われた遺体/コミュ障・メンヘラ/ゴミ屋敷から出てくるもの/ペットに看取られる/特殊な性癖を持つ人々の最期/トイレの中の即身仏第4章 遺族たちの愛ーー残された者たちの人生遺族が特殊清掃をするとき/遺体跡を覆う新聞紙/夫を亡くした家に住み続ける/与える者は与えられる第5章 死後の世界ーー墓、供養、相続…誰が何を引き継ぐのか相続する側・される側/相続を拒絶される/死後を案ずる人々/事故物件専門不動産第6章 生まれくる命ーー子どもたちに希望を不幸の上に成り立つビジネス/故人から子どもたちへの「恩送り」/命を守るお金と知識/死に様から生き様を学ぶエピローグ 〜事件現場清掃人の仕事がなくなるとき孤独死をなくす家賃保証会社/あなたの死に様、かなえます/死の間際に思うこと